鍼治療とは

鍼治療とは、身体の不調に対して身体自らが示す反応点、いわゆるツボに対して鍼を打っていく物理療法です。

患部のみ鍼をするのではなく、全身に鍼をすることで、内臓や精神面にアプローチ致します。

また、その日の患者様の症状に合わせて治療をしていきますので、都度、治療方法が違うことがあります。

身体のメンテナンスとして定期的にご利用頂く事により、健康管理の一環を担える治療内容となっております。

治療効果

  • 生理痛、冷え性、不妊症、更年期障害などの婦人科疾患全般。 症状にお困りの方に共通して見られる点は、体のシステムバランスが崩れていることです。鍼灸治療の特徴の一つに全身の気の流れ(エネルギー)を手足の末端まで行き届かせる作用があります。血液を再生させ、流れを整え、冷え性改善に導きます。月経前症候群、生理痛の対応として月経1週間前の治療でかなりの効果が現れています。
  • 腰痛、肩こり、首の凝り、神経痛 日々の疲れや血行不良で、筋肉に乳酸などの疲労物質が除々に溜まってきます。そして硬くなった筋肉は神経を刺激し痛みを誘発します。鍼刺激によって硬くなった筋肉をゆるませ、血行が促進により痛みが軽減していきます。
  • ストレスが原因とみられる胃痛、背中の張り、不眠、不安症等、背中はすべての内臓の反応が出るところです。胃の調子が悪いときには、背中の胃の反応点が張ってきます。そこへの鍼灸治療によって、刺激が脳に伝わりそこから治癒力としての刺激が胃に届くことにより、胃が治癒されていきます。背中への施術によって心身ともリフレッシュされ爽快な気分になれます。
  • 運動障害、五十肩
    治療部分への施術は回復の期間を格段に早めます。定期的な治療によって、常に柔らかい筋肉、関節の状態にすることによって、怪我の予防につながります。

お灸治療とは

お灸で使用するもぐさは、よもぎの葉の裏の柔毛(細かく柔らかい繊維)を精製して集めたもので、自然のものです。
この中に揮発性の精油/シネオールが含まれ、燃えることにより独特の香りがし、リラックス効果をもたらします。お灸治療はこのもぐさをひねって皮膚の上にのせ燃やしていきます。

治療効果

  • 火を使うことから、お灸は温めるために有効な方法です。ピンポイントで熱刺激を与え、経絡(気の流れの道)に熱を的確に入れることができます。
  • 熱を奪うために使うこともできます。たとえば捻挫をして急性の炎症がある場合、通常よりも硬く細くひねり、チクッと感じるように行います。「熱をもって熱を制す」という事です。
  • お灸をする事により、血液中の白血球が増えることが認められており、身体の免疫力アップにつながります。

吸玉療法とは

皮膚を陰圧で吸引し気血のめぐりを良くする治療法です。

真空状態のカップを皮膚に吸い付けて、患部の老廃物や悪血を吸寄せ、カップをはずすと血管が拡張して血行が良くなり、筋肉に溜まった乳酸や二酸化炭素が除去されるなど周囲の組織が改善につながります。

治療効果

  • 血液が浄化されることで新鮮な酸素と栄養が全身のすみずみに行き渡り、不要な炭酸ガスや老廃物が回収されていき免疫機能や自律神経を調整し自然治癒力が高まります。
  • 悪血のあるところは吸玉の痕ができるので、痕の充血具合や色別で皮膚の下にある病気の状態が把握できます。
  • 正常な箇所では痕はピンク色ですが、悪血の多い箇所では黒紫色になります。
  • 治療を続けると、痕の色は次第に正常のピンク色に変っていき、次第に症状も良くなっていきます。黒紫色の班の痕が消えるのには1週間ほど(個人差による)かかりますが、正常のピンク色はすぐに消失します。 

本治法

「本=根本的なこと」を治療する。体質や身体の傾向に合わせ、症状を引き起こしてしまった、より深い原因にアプローチする治療です。

患者様の体質や傾向を伺った後、どのようなことが身体の中で起きているのかを東洋医学的に分析し治療致します。

本治法を行うことにより、局所的な症状を、より効果的持続的に改善していきます。

また「本治法」のみで、局所の症状が緩和される事も多々あります。辛い症状が再発しにくい身体に変化させ、体質改善をはかることができます。

鍼をツボに刺すとは、身体には経絡という気の流れの道筋があります。

その流れは全身にはりめぐり、その流れ上にツボが存在し、ツボは気の道筋を効率的に調整出来るポイントです。ツボ刺激により、効率的に経絡の流れを調整することが出来ます。

ツボの中には、内臓と密接な関係があるものもあります。「足三里」は胃腸に効くツボ、胃腸の反応がよく出るツボで有名。 「三陰交」は婦人科系に効くツボ、子宮と深いつながりがあります。

局所治療

「痛いところに手をあてる=手当て」です。辛い症状に対して治療をすることです。

例えば肩が凝っていれば肩に、腰が痛ければ腰に、鍼を打ったりお灸をすえます。

これにより痛みや凝りが緩和、症状が改善されていきます。

只、局所治療の場合、一時的な症状緩和となり、症状がぶり返しやすく、「本治法」が必要となります。